カレーや肉じゃがなど、いろんなレシピで大活躍のジャガイモですが、人間だけでなく様々な害虫にも好かれるようです。害虫といっても、栽培環境や天候などによって、ジャガイモの害虫種類は異なります。害虫とその特徴を学び、ジャガイモの害虫駆除方法を知っておく必要があります。ここでは、ジャガイモの害虫種類や駆除方法をまとめました。
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ジャガイモが好きな害虫とは?
あらゆる植物に害をもたらすとされる「アブラムシ」。
葉の裏や新芽などに引っ付き、そこから汁を吸って植物を腐らせます。
アブラムシの体長はわずか1~4mm程度と、アブラムシ自体は体が小さいのですが、油断は禁物です!
群れをなして襲ってきます。
しかも繁殖力もとても強く、そのまま放置しておくと、あっという間に増殖します。
当然、アブラムシの数が増えれば吸われる汁の量も増えますので、その分ジャガイモは弱っていき、病気にかかりやすくなります。
また、アブラムシはジャガイモがかかると厄介なウィルス性の病気を媒介することもあり、すす病の発生原因となることもあります。
「ニジュウヤホシテントウ」は、別名テントウムシダマシとも呼ばれる害虫です。
名前にテントウムシとついており、見た目もよく似ていますが、よい働きをしてくれるテントウムシとは違い、この虫はジャガイモを食害します。
体長6~7mm程度の大きさで、背中に黒い斑点が28個、全体がオレンジ色をしています。
幼虫も成虫も葉を食害し、成虫に至っては実の皮まで食害します。
成虫が飛んできて葉や実の皮を食害し、そこに卵を産み付けて孵化すると、今度は幼虫が食害するということに。
こうなれば、ジャガイモの葉はボロボロになってしまいます。
コメツキムシ類は、別名「ハリガネムシ」とも呼ばれる害虫です。
成虫は食害しませんが、ハリガネムシの幼虫が土中のイモの中に入り込んで無数の穴をあけて食害します。
ハリガネムシの幼虫による食害は、収穫してみるまで被害に気付かないというところが難点です。
しかも、新しくできたイモだけでなく、タネイモまで食害することがあり、そうなると植えたはずのタネイモが発芽しないまま枯れてしまうということになります。
蛾の幼虫もジャガイモが大好きです。
蛾と一言で言ってもたくさんの種類がいますが、特に被害を出すのが、ヨトウムガ・ジャガイモガ・オオタバコガ・カブラヤガなどです。
いずれも幼虫がジャガイモの葉を食害し、すぐに駆除しなければあっという間に丸裸になってしまいます。
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ジャガイモの害虫駆除方法とは?
アブラムシ対策としては、まずジャガイモは風通しの良い環境におき、軟弱にならないよう、肥料の種類や日当たりに注意して育てましょう。
アブラムシは、葉の裏側や新芽部分に集まることが多いので、その部分を特に念入りに観察し、ジャガイモの状態をよく見回りましょう。
もしアブラムシを発見したら、数が少ないうちに捕殺します。
その際、ガムテープを貼り付けて捕獲するといいですよ。
また、アブラムシは銀色を嫌う特徴があるので、アルミホイルでマルチングしたりシルバーテープのような反射材を使用したりするのもおすすめです。
ニジュウヤホシテントウ対策としては、どこからともなく飛んでくるため、それを防ぐことは難しいです。
防虫ネットを使用することもできますが、それだと陰ができてしまい、ジャガイモが日照不足になってしまう恐れがあります。
とにかく見つけたらすぐ捕殺すること、これが一番の対策です。
成虫は葉の表面によく留まっています。
幼虫は葉の裏側についていることが多いですので、食害されていないかチェックしましょう。
ハリガネムシ対策としては、タネイモを植える前に防除剤を散布してから植え付けるようにします。
また、ジャガイモだけでなくトウモロコシなどのイネ科もハリガネムシの食害に遭うので、続けて育てないようにすることで被害を軽減できます。
タネイモを植える際に、一緒にマリーゴールドを植えると、ハリガネムシに効果があるようですので試してみてください。
蛾の幼虫対策としては、こちらも見つけたらすぐ捕殺することが基本です。
夕方以降に出てくるものもいますので、昼間と夕方にこまめにジャガイモを観察しましょう。
葉に糞がついていたらどこかに幼虫がいるはずです。
見つかるまで根気よく探してください。
ジャガイモが腐ってしまう!
害虫対策をしているのになぜかジャガイモが腐ってしまう、これは「軟腐病」という病気にかかっている可能性があります。
軟腐病にかかる原因は、ジャガイモの茎や葉から細菌が侵入していることが考えらえます。
水はけの悪い環境で栽培していたり、ジャガイモの栽培中に台風などの影響を受けたりすることで発生してしまうようです。
軟腐病にかかった場合は、すぐに株を処分しましょう。