ツマアカスズメバチvsオオスズメバチ!外来種が与える影響とは

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ミツバチを食い荒らす外来種「ツマアカスズメバチ」が、世界中で増大中!2012年頃からは、日本の対馬でも確認されるように。日本で最も驚異的なハチはオオスズメバチ!ツマアカスズメバチvsオオスズメバチならどっちが強いのでしょう。ここでは、ツマアカスズメバチvsオオスズメバチ!外来種のハチが与える影響についてまとめました。

ツマアカスズメバチとは?

ツマアカスズメバチ」という外来種のスズメバチが、2012年頃から日本の対馬でも確認されるようになりました。

現在、この蜂による被害が、世界中で増大しており問題となっています。

ツマアカスズメバチはとても凶暴で、人に危害を与えるというだけなく、主食がミツバチであることから、養蜂業や農業に強い打撃を与え、生態系への影響も懸念されるのです。

ツマアカスズメバチは、1836年にインドネシアのジャワ島でその存在が確認されました。

体の全体は黒い色をしており、お腹の先端が赤みを帯びた色をしているために、和名「ツマアカ」と名づけられました。

分布範囲は日本以外のアジア全域で、非常に広大です。

女王蜂は最大3cmにもなり、国内最大のオオスズメバチは約4cmですから、日本に生息しているスズメバチの平均サイズと比較してもほぼ変わりません。

都市部でも生息することができるため、本来生息していなかった地域にも拡大する原因となっています。

食性は、他のスズメバチと同じで、さまざまな昆虫を狩ります。

ハエやミツバチ、トンボを捕獲することが多く、特にミツバチを好んで捕食します。

非常に高い攻撃性で、執拗に相手に攻撃をくり返す習性を持っています。

外来種としての最大の脅威とは?

ツマアカスズメバチが脅威とされている理由は、人への被害や養蜂業・農業への被害だけではありません。

ツマアカスズメバチ最大の脅威とは、生息範囲の増加スピードです。

ヨーロッパにおいては初め、2005年頃にフランス南西部で確認されるだけでしたが、その5年後にはフランス南部・西部を超え、スペイン北部にまで生息範囲を広げていきました。

さらにその2年後には、ポルトガル・ベルギー・ドイツでも確認されるようになりました。

ここまで拡大した理由はいくつか考えられます。

まず、陸続きである欧州内では、蜂の移動や流入が容易であったことです。

そして、欧州での盛んな貿易により、荷物に蜂が紛れ込みやすかったこと。

蜂が侵入したことに対し、広大なヨーロッパ大陸では対策が難しかったこと。

餌となるミツバチが、外敵への抵抗力が弱いとされる養蜂用のセイヨウミツバチであったこと。

ヨーロッパにもともと存在していたスズメバチは小型種が中心であったため、ツマアカスズメバチの競合相手が少なかったこと、などです。

こうした理由が重なり、欧州におけるツマアカスズメバチの爆発的な分布の拡大や生息数の増大へとつながったと考えられます。

またアジアにおいても、2003年に釜山で確認されてからは、韓国での被害が拡大し続けており、その生息数は在来種のスズメバチを上回っていると言われています。

中には生態系が崩れてしまった地域もあり、人間に対する刺害事故も多発しています。

ツマアカスズメバチの天敵は?

ツマアカスズメバチに天敵がいないわけではありません。

ツマアカスズメバチの体長はおよそ2cmであるのに対し、オオスズメバチの体長は3~4cmです。

毒性については両者とも同程度ですが、体の大きいオオスズメバチの方が、顎の力も強く、毒の注入量も多くなります。

攻撃性はどちらも高いので、、ツマアカスズメバチVSオオスズメバチでは、総合的にオオスズメバチの方が強いということになります。

また、ツマアカスズメバチの天敵には、鷹の一種である「ハチクマ」がいます。

ハチクマは分厚い羽毛を持ちスズメバチの針を通すことがないので、ツマアカスズメバチが襲っても、その毒針攻撃や丈夫な顎は歯が立ちません。

このハチクマは、スズメバチを好んで襲うので、ツマアカスズメバチにとっても天敵となります。

とはいえ、ツマアカスズメバチの生息域拡大阻止のために、オオスズメバチやハチクマだけに頼ることは不可能です。

また、高い場所に巣を作るツマアカスズメバチは、オオスズメバチと棲み分けができるので、自然界の生物だけに頼った拡大阻止は難しいでしょう。

ツマアカスズメバチの駆除は、スズメバチ同様、駆除業者が行います。

ツマアカスズメバチの繁殖力を考えれば、やはり駆除業者による駆除が必要でしょう。

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