その見た目の悪さや大量発生すること、刺激を与えると臭いニオイを発生させるなど、何かと問題なヤスデ。
実は腐植質を分解して土に還す益虫なんです!
とはいえ、家に侵入するのは困りますよね。
石灰や熱湯など、ヤスデの駆除方法はたくさんありますが、一体どれがいいのか?
ヤスデの駆除方法について、石灰や熱湯などの使い方をまとめました。
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ヤスデは実は益虫だった!
出典:http://misuzu-eco.com/
ヤスデの長い体にはたくさんの足があるため、よくムカデと間違われます。
しかし、ムカデが人間を刺すのに対し、ヤスデは人間を刺したりはしません。
また、野外の落葉や朽木の中、石や倒木の下に棲んでおり、腐植質を餌にして分解してくれる、いわば益虫です。
しかし、外見の気持ち悪さや、梅雨時に大量発生してしまうこと、身を守るために臭腺からクサい体液を分泌するといった理由から嫌われています。
ヤスデの体液は、ヨードやキノンなどのシアンを含んでいるため、誤って口に入るととても危険!
ヤスデを発見したら、刺激して体液を分泌させないように注意しましょう。
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ヤスデを駆除するにはまず侵入防止対策を!
ヤスデは、梅雨時期や大雨が降った次の日などに大量発生します。
普段、土壌に隠れて集団生活をしているのですが、水に弱い生き物のため、雨が降って水が溜まった土壌から逃げるためにいっせいに這い出し、家の壁やブロック塀を登ったり、屋内に進入してきたりするのです。
そのため、ヤスデ対策には侵入させないことが一番重要!
ヤスデが屋内に侵入できないようにするためには、殺虫剤が有効です。
殺虫剤は、家屋の周りや植木鉢の下、ヤスデをよく見かける場所などに、粒状の殺虫剤や液体殺虫剤を散布して駆除します。
また、どんな隙間からでも侵入してくるので、窓枠や玄関ドアの側面にもスプレーしておくといいでしょう。
ヤスデは壁もよじ登って侵入してきます。
マンションやベランダなど、粉剤や液剤が散布しにくい場所には、スプレー式殺虫剤を噴霧しておくといいです。
ただし、ヤスデは堆積した有機物を分解して土に戻してくれる益虫です。
薬剤の散布は、家屋周辺に限定してくださいね。
屋内でヤスデを発見したら、スプレー殺虫剤や冷却駆除のスプレーを噴霧すれば駆除できます。
侵入対策を講じてもなお頻繁にヤスデが侵入してくるような場合は、個体数が非常に多い、侵入箇所がたくさん存在するといった理由が考えられます。
これには調査が必要となり、専門知識がないと解決できません。
そのような場合は、プロの害虫駆除業者に依頼しましょう。
また、ヤスデは湿気を好み、枯葉や朽ち木などがある場所に生息しています。
家屋周辺にヤスデの棲みやすい環境があれば、不要な物を処理したり、落ち葉を捨てたりして、ヤスデが生息しにくい環境にしましょう。
また、ヤスデは死骸から仲間を呼び寄せる匂いを発生させることがあります。
ヤスデの死骸を見つけたら、こまめに取り除いてください。
殺虫剤以外で駆除する方法をご紹介!
ヤスデだけでなく、ムカデやアリ、ゲジゲジといった不快虫は、白い線を越えることができないといわれています。
そのため、家の周りに石灰を敷いておくと、外部から家の中へ侵入できなくなります。
石灰を使用するなら、園芸コーナーにある消石灰がおすすめです。
消石灰は土壌改良材ですので害がなく、小さな子供がいるご家庭でも安心して使用できます。
しかし、あくまでも侵入対策のひとつです。
消石灰を敷いただけではヤスデの殺虫効果は期待できませんのでご注意ください。
また、沖縄などのような暖かい地域では、昔から熱湯をかけるという駆除方法があります。
ヤスデの侵入経路の途中や棲みついていそうな場所に落とし穴を作り、ヤスデが集まったところに熱湯をかけます。
しかし、この方法は決して室内で行ってはいけません。
ヤスデの体内には毒性の成分があり、熱湯をかけるとその成分が体外に放出されてしまうからです。
この成分が気化したガスを大量に吸うと、頭痛や下痢、吐き気といった症状に襲われる場合があります。
また、油のような体液なので、火元近くで行うと引火することも考えられます。
熱湯をかけるのは、ヤスデが屋外で大量発生した場合のみ有効ですのでご注意ください。
最後に、木酢液の活用です。
木酢液は、ヤスデだけでなくあらゆる害虫駆除に活用されている人も多いようです。
また、木酢液配合の虫除けとして販売されている商品もあります。
木酢液は、木を燃やして炭を作る際に煙から抽出された液体ですので、100%天然の液体です。
殺虫剤のような農薬を使いたくない人にはとてもおすすめです。
ヤスデの侵入箇所などに木酢液の原液を、スプレー容器などで散布してください。
こちらも、駆除というよりは侵入対策の一つとして活用してください。