雨が降った次の日や梅雨時期に大量発生するヤスデ。
小さいけれどムカデのような見た目がとても気持ち悪いです。
アパートやマンションに住んでいても壁を登って家の中に侵入してきたり、新築の家でも原因がわからず大量発生することもあるんです。
ここでは、ヤスデの大量発生の原因と、アパートや新築マンションでの駆除方法などをまとめました。
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ヤスデってどんな生き物?
出典:http://misuzu-eco.com/
ヤスデは、多足亜門ヤスデ網に属する節足動物です。
短くて細い脚がたくさんあります。
ムカデと似ていますが、ムカデのように肉食ではなく腐食性で、キノコなどの菌類を食べて土に戻す、実は有益な動物なんです。
毒もありません。
また、ムカデは1つの体節に一対の足をもつのに対し、ヤスデは1つの体節に二対の足を持つという点にも違いがあります。
体の大きさは10~25mm、3月から10月にかけて活動しています。
湿った土の中や落ち葉の下に生息しており、触られたり踏んづけられたりすると、異臭を放ちます。
また、刺激を受けると、ダンゴムシのように丸まることもあります。
外見は何とも不気味な生物ですが、基本的には人間や植物に危害を加えることはないので、刺激さえ与えなければ、異臭を放たれる心配はありません。
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ヤスデが大量発生するのはなぜ?
ヤスデが大量発生するのは、年に2回ほど、梅雨と秋雨シーズンです。
特に、長雨が降ったあとには大量に発生することが多く、人家周辺の土壌から出てきて室内にまで侵入することもあります。
ではなぜ、雨が降るとヤスデが大量発生するのでしょう。
主に3つの原因が考えられます。
まず一つには、ヤスデが持っている集団形成する性質にあります。
普段は湿った場所に隠れて見えていないため、雨が降ったあと、ヤスデが一気に外に出てきたように見えます。
もともとそれだけの数がそこにいたのだけれど、見えていなかっただけだと考えられます。
二つ目は、ヤスデの繁殖サイクルが重なっているということです。
ヤスデは8~10月の間に産卵し、それらが10月下旬頃に孵化し、生まれた幼生は冬を越して梅雨の時期である6月に成虫になります。
ヤスデは一度に150~300個も産卵するといわれており、それだけの数が一度に成長するために大量発生したように感じられるのです。
三つ目は、ヤスデは水が苦手だということです。
雨が降って地中に大量の水が流れ込むと、水が苦手なヤスデは地表に逃れようと、必死に壁を登ったり室内に入ろうとします。
雨が降った次の日にヤスデの姿をよく見かけるのはそのためで、水に溺れないように必死になっているというわけです。
その他、新しく家を建てることで、ヤスデが大量発生する場合があります。
これは、周辺の土を掘り返したり造成したりすることで、土の中の環境が激変するためではないかと考えられています。
この場合、半年から1年ほど経てば土壌環境が落ち着き、それとともにヤスデの姿も次第に見えなくなってくるようです。
ヤスデを駆除する方法をご紹介!
ヤスデは、基本的に無害なので、雨のシーズンさえ我慢すればヤスデの姿を見ることはなくなります。
しかし、家の中に出没されたらイヤですよね。
ヤスデの出没に困っている方に有効なヤスデ対策をご紹介します。
まずは、ヤスデの侵入経路をつきとめましょう。
ヤスデは地面を歩き回り、すき間に入り込む習性があるので、地面にもっとも近いドアの下のすき間などから侵入します。
また、壁を登って窓から入ってきたり、換気扇や排気口、網戸のすき間など、すき間があればどこからでも入り込んできてしまいます。
ヤスデをよく見かける場所の周辺をよく観察し、近くに侵入可能な隙間はないか探してみましょう。
侵入経路が分かったら、次は具体的な対策です。
ヤスデには粉状の殺虫剤がとても効果的です。
窓のすき間やレール部分、庭に面した出入口など、ヤスデの侵入経路に粉状の殺虫剤をまいておきます。
粉状なので風雨で飛ばされやすいため、定期的にまいてください。
庭に水たまりができるような場所はありませんか?
雨が降るたびに庭の土に水が溜まる状態であると、その水を嫌ってヤスデが家に侵入しやすくなります。
砕石を庭に入れるなどして、庭の水はけを良くしておきましょう。
じめじめした場所が好きなヤスデは、湿気がこもりやすく土が湿っている床下や朽ち木の中、枯れ葉が溜まっている場所などに多く住みつきます。
そのような場所はありませんか?
ヤスデが好む環境を取り除くことがヤスデ対策には大切です。
また、梅雨の時期には部屋の中を乾燥気味にし、ヤスデが家の中に侵入しないように気を付けましょう。
ヤスデは、つるつるしたような所は登ることができません。
ステンレス版を貼ったり、ヤスデの侵入経路にガムテープを貼るなどの対策を取りましょう。
最後に、地域によっては公的機関が対応してくれるところもあります。
自分が住んでいる地域でそのような対応は行っていないか、一度確認してみましょう。