地震大国日本に住んでいる私たちにとって、動物たちが見せる異常行動で地震の前兆や予兆現象を知ることができたら、それはとてもありがたいことです。
さて、ある日突然ヤスデが大量発生したら、その原因は地震にあるのでしょうか?
ここでは、ヤスデが大量発生する原因や地震との関係、またヤスデの駆除方法などを画像を交えてまとめました。
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ヤスデの生態を知ろう!
出典:http://misuzu-eco.com/
ヤスデは、体長約2㎝、幅約3㎜で、体の表面は暗褐色、お腹は黄褐色をしています。
体周りに細くて短いたくさんの脚を持っており、姿形はムカデに非常によく似ています。
ヤスデは地表や落ち葉の表面などを歩き回り、落ち葉や朽木、そこについている菌類やきのこ類などを主に食べて生きています。
見た目が不快なことや、梅雨や秋雨シーズンなど周期的に大量発生すること、踏むと異臭を放つことなどから、不快害虫として嫌われています。
ヤスデは、生殖時期や越冬前に集団を形成する性質があり、土に接する塀に群がったり、家屋内へ侵入したりすることがあります。
また、2010年11月21日午前、鹿児島県のJR指宿枕崎線で、線路にヤスデが大量発生したために列車がスリップし、後続の列車2本が運休する事態となったニュースが流れました。
そして、体液の毒性は強く、狩猟用の矢毒として用いられたという記録があるほどです。
しかし、ヤスデはムカデとは違い、自ら積極的に刺したり噛みついたりするようなことはありません。
身体を丸めて自己防衛したり、危険を感じた時に威嚇として臭液を体外へ放出するので、刺激を与えなければ決して危険な生物ではありません。
また、腐食性ですので、私たちにとっては益虫でもあるのです。
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ヤスデが大量発生する原因は地震?
「長年ここに住んでいるのに、今年になって突然ヤスデが大量発生した。」
「新築を建てたばかりなのに、ヤスデが大量に発生して困る!」
今までヤスデなんて出てこなかった場所に、ある日突然大量発生したら、大地震の予兆なのでは?と心配される方もいらっしゃることと思います。
しかし、地震とは何も関係ありませんのでご安心ください!
大量発生する原因には、ヤスデの生態が大きく関係しています。
ヤスデの主なエサは、落ち葉などの腐食物質です。
もともとヤスデには集団を形成する性質があり、普段は土の中や落ち葉の下などに隠れて生活しています。
じめじめした湿気の多い場所を好んで生活しているヤスデですが、実は非常に水に弱い生き物です。
梅雨や秋雨シーズンの長雨に見舞われると、生活場所に水が溜まり、その水から逃れようといっせいに這い出し、ブロック塀や家の壁を登ったり、家屋に浸入しようとするのです。
出典:http://www.ig-consulting.co.jp/
ですから、ある日突然ヤスデが大量発生した原因は、ヤスデが避難せざるを得なくなるくらい長雨が続いた、家屋周辺の土壌環境が変わって水が溜まりやすくなった、などが考えられます。
新しい家を建てた場合にも、同様の原因が考えられます。
家を建てるために周辺の土を掘り返して造成したりしたことで、土壌環境が激変したために、ヤスデが避難せざるをえなくなったのではないでしょうか。
このような場合、半年から1年もすれば土壌環境が落ち着きますので、ヤスデの姿も見なくなってくるでしょう。
ヤスデの駆除方法をご紹介!
出典:http://www.mukade-kujyo.com
ヤスデは、徘徊をしながら屋内へ侵入してきます。
家屋の外周を囲むように殺虫剤をまき、家屋への浸入を防ぎましょう。
殺虫剤は、粒状のものや液体のもの、粉状のものがあります。
小さな子供やペットがいるご家庭で薬剤を使用するのを避けたい方は、園芸用に販売されている消石灰や、100%天然である木酢液を撒いても同様の効果があります。
家屋外周だけでなく、窓枠や玄関ドア、小さな隙間などにも撒いておくといいですよ。
大量発生したヤスデには、有機リン系の油剤や乳剤を、直接噴霧してください。
ヤスデは、日当たりが悪く、ふかふかした腐植物の多い土が大好きです。
餌となる落ち葉や、腐った木材などがあれば除去しましょう。
また、ヤスデが発生しやすい場所は、日当たりや風通しによく注意し、乾燥させるように心がけましょう。