ウンカ・ヨコバイは、植物の液汁を吸い、なかには植物にとって有害な病原菌を伝染させるものもいるため、園芸植物や農作物にとっては厄介な虫です。そのため、その駆除が問われています。ところで、ウンカとヨコバイの違いってご存知ですか?ここでは、ウンカとヨコバイの違いは何なのか、また、それぞれの被害や駆除方法についてまとめました。
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ウンカとヨコバイの違いとは?
ウンカは、カメムシ目ヨコバイ亜目の一部のグループで、アブラムシ・キジラミ・カイガラムシ・セミ以外の、成虫の体長が5mm程のものを指します。
昆虫のいわば典型の一つがウンカとされるため、ウンカの名を持つ分類群は非常に多いです。
なお、ウンカという標準和名を持つ生物は存在しません。
遠くは東南アジアから気流に乗って日本へ毎年飛来してきます。
大発生して米の収穫に大打撃を与えたり、ウイルスなどを伝播したりします。
イネの害虫として知られているのが、セジロウンカ・トビイロウンカ・ヒメトビウンカです。
これらはどれも良く飛びます。
このうちヒメトビウンカは寒さに強いので、日本の冬を越すことができ、他のイネ科植物にも寄生してしまいます。
その上、イネ縞葉枯病やイネ黒すじ萎縮病などのウイルス病も媒介するため、問題視されています。
ヨコバイは、カメムシ目ヨコバイ亜目ヨコバイ科に分類される昆虫の総称です。
セミ類に近い仲間の昆虫で、姿もセミを小さくしたような形をしています。
歩く時、横にずれながら移動するので、日本語では「横這い」の名前が付けられました。
4枚の羽根を持っており、よく飛びますが、中には羽根が短くて飛ばないものもいます。
体色は緑色や褐色系のものが多いですが、鮮やかな色をしているものや複雑な模様を持つものもいます。
蛹になることなく成虫になり、幼虫は羽根がないこと以外、成虫とほぼ同じです。
幼虫、成虫ともに植物の液汁を吸うほか、一部の種類のなかには、植物にとって有害な病原菌を伝染させるものもいるため、園芸植物や農作物にとっては厄介な虫です。
また光に集まる習性を持っているため、その光に集まってきた時に人体に止まると、そこから人体に口吻を突き刺して血を吸うこともあります。
ヨコバイに刺されると、蚊のように腫れ上がり、むず痒くなることもあるようです。
イネの害虫として知られるツマグロヨコバイや、一部の地域で「バナナ虫」と呼ばれているツマグロオオヨコバイなども、この科の昆虫です。
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ウンカ・ヨコバイの防虫対策とは?
ウンカ・ヨコバイ対策には、ウンカ・ヨコバイの侵入を阻止する、忌避殺虫剤が最適です。
窓や網戸から侵入するのを防ぐタイプや、玄関灯や外壁に集まるのを防ぐタイプのものがあり、スプレーするだけなので簡単です。
また、ウンカ・ヨコバイは光に集まる習性がありますので、照明を消したり紫外線を出さない照明に変えるなどの対策をしましょう。
遮光性のカーテンにするのもおすすめです。
もし室内へ侵入してきたら、不快害虫用のエアゾールを噴霧すると殺虫できます。
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早めの防除が大事!
もし自宅の庭の植物が発生源になっていたら、園芸用の農薬を散布しましょう。
ウンカやヨコバイは、体が小さいので繁殖するまで気が付かないことも多いです。
日頃から庭の植物が密植にならないよう、枝を間引いて風通しや日当たりをよくしておきましょう。
雑草につく種類のものもいますので、雑草からの飛来を抑えるため、雑草が生えないようにしておくことも大切です。