ムクドリの大群から糞を落とされたり、自宅のベランダにムクドリがやってきて、洗濯物を汚したり鳴き声がうるさくて困っていませんか?ムクドリの撃退には、音声を利用したものやさまざまなグッズが販売されるほど、ムクドリは社会問題になっています。ここでは、ベランダにきたムクドリの大群の撃退法や音声グッズの効果についてまとめました。
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ムクドリってどんな鳥?
ムクドリは、全長24cmほどで、スズメとハトの中間ぐらいの大きさをした鳥です。
翼と胸、頸は茶褐色をしており、頸から頭部にかけてと腰の部分に白が混ざり、足と嘴は黄色をしています。
オスは胸や腹・背が黒っぽく、メスは褐色に近い色をしています。
低地の平野や低山地にかけて広く生息しており、都市部などの人家付近や田畑などでもよく姿が見られます。
雑食性の鳥で、主に、植物の種子や果物、虫の幼虫を好みます。
椋の木の実を好んで食べることから「椋鳥」とも呼ばれるようになりましたが、特に椋の木の実だけを食べるというわけではありません。
春から夏が繁殖期で、木の洞や人家の軒先などの穴に巣を作ります。
オスメスともに子育てを行い、とくにヒナを育てる期間には、両親揃って食糧を探し求め、仲睦まじく歩き回る姿が見られます。
繁殖期は巣で寝ますが、ヒナが巣立つと親子ともに群れを形成し、夜は一か所に集まってねぐらを作ります。
ねぐら一つには、10km以上の範囲にも及ぶムクドリが一斉に集まり、冬になると数万羽の大群になることもあります。
ねぐらは、河原の広葉樹や人家の竹やぶにすることがほとんどでしたが、今はそのような環境が減少してしまったため、都市部の街路樹などにねぐらを作ることもあるようです。
「ギャーギャー」「ギュルギュル」「ミチミチ」などといった鳴き声を発するため、鳴き声による騒音被害や、また、大量の糞による汚染被害など、ムクドリの大群が社会問題になってきています。
ムクドリの被害
ムクドリはもともと、農作物に害を及ぼす虫を食べるので、益鳥とされていました。
しかし、ムクドリの生息環境がしだいに破壊され、都市部に適応すると大量に増殖したことで、ムクドリの鳴き声による騒音や糞害などが問題となってきました。
そのため、日本国内では1994年から、ムクドリは狩猟鳥に指定されています。
ムクドリがねぐらとしている木の下では、糞が落ちてきて歩行者の体や服に付着したり、糞の臭い、景観を損なうといった問題が起こります。
また、一度に1,000羽以上のムクドリが集まることもあるため、鳴き声による騒音は凄まじいものです。
ムクドリは、夜になっても寝付くまで鳴き続けるので、近くの住民の中には、あまりの騒音で睡眠不足になり、精神的に問題をきたしてしまった人もいるようです。
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ベランダのムクドリ!撃退法
現在、ムクドリによる糞や騒音問題を解決するため、さまざまな対策方法が取られています。
例えば、農業・食品産業技術総合研究機構では、鳥が天敵に捕まった時に発声する声を用い、ムクドリに忌避行動を起こさせる「ディストレス・コール」で追い払う効果を試みています。
また、ムクドリの天敵である、ワシや鷹、フクロウなどの鳴き声を、本物そっくりにレコーディングして再現した威嚇音を使用し、ムクドリの警戒心を煽る方法も効果があるようです。
さらに、夜行動物が不快に感じるとされる、青色LED5灯フラッシュを使用し、ムクドリが近づけないようにする方法も適しています。
自宅のベランダに現れるムクドリ対策には、以下の方法がおすすめです。
一番手軽にできるのは、ムクドリの天敵である猛禽類の剥製を、ベランダに設置することです。
とはいえ、そんな簡単に剥製が手に入るかどうか・・・。
では、18mmのピーコンネットを使用し、ムクドリがベランダへ侵入しないようにしましょう。
ムクドリは鳩より体が小さいので、網目の粗いネットでは、隙間からの侵入を防ぐことができません。
また、菱形の網目のネットは伸縮性があるので、ムクドリが絡まる可能性があります。
網目が四角のネットを使用しましょう。
ムクドリがベランダにとまりにくくするため、テグスを張ることも効果があります。
ネットと併用すればさらに効果が期待できる方法です。
最後に、アメリカで人気の鳥害対策をご紹介します。
それは、「バード・スパイク」というものです。
ポリカーボネイトとステンレスからできた細かいロットが、ベランダに止まることを防ぐといったものです。
錆びにくく、軽くて丈夫、柔軟性にも優れているので、建物の外壁の凹凸にも適応するようです。
取り付けも簡単で、設置場所にあわせた方法で設置することができます。
ムクドリ対策で重要なことは、とにかく人に慣れさせないことです。
そのためには、一つの方法だけでなく、いろいろな手法を組み合わせ、継続して実施していくことが重要です。